「少年の日の思い出」理解できる中学生がいてたまるか問題

こんにちは!ヤママユガクジャクヤママユ)だよ

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中学校で読まされるので、

大抵の人は知っているであろう「少年の日の思い出」

キライとかこの話はダメとかそういうことじゃありません。

ノーベル文学賞まで受賞してるヘッセ先生のことは、

むしろ大好きでございます。

でも、このお話ってそもそも中学生が理解できるの?って話題です。

あらすじは大体Wikipediaみれば解るし、

むしろ覚えてる人の方が多いと思うのですが、

ざっくり言えば、

僕がかつて起きた少年の日の出来事を語って聞かせるお話です。

虫大好き少年だった僕は、

近所の出来の良い少年エーミールが大っ嫌いです(鼻持ちならない感じでしょう)。

そんな僕がエーミールのヤママユガ潰しちゃったり、

エーミールが「そうか、そうか」しちゃったりするのは、

僕の語りの中の出来事なのです。

 

1.そもそも中学生くらいの人物が登場しない

は?僕とエーミールおるやんけ?

って思いますよね?

あくまでこのお話は、僕が少年の日を振り返るお話です。

なので、中学生くらいの事を大人が振り返ったお話なのです。

つまり現代風に言えば、

大人が鳥貴族かなんかで、酔っぱらったノリで

中学生くらいのときのこと話してるようなもんです。

 

2.全編にわたって「僕」目線

これに気が付けるかどうかで、

この話の見方が大分変ってきます。

気が付かないまま話を進めると、

やたらエーミールがクズに見えてきます。

あくまで、僕の回想という体で話が進んでいるので、

僕という固定カメラ一個みたいな話なのです。

ただ、自然描写やらなんやらが見事なので、

ちょっとそこの所は注意して読まねば忘れがちになるポイントでしょう。

そもそも、僕はエーミールがあんまり好きじゃないんだから、

やたらクズに見えるのも仕方ない話です…

つーか私のクラスメイトの大半が

「エーミールひでえな」

という感情があったように覚えているので、

大半の中学生なんて授業真面目に聞いても理解できないですよ。

頭では僕が語りというのは解っているのに、

それがどういう風に物語に作用するかが解らずに感想文提出して、

私は評価Bを付けられました…

 

3.少年の日の中にいる中学生にそれを言うな

多分、この話が言いたいのって、

思春期の頃って悪気がないのに人を傷つけることがあって、

大人になってもしこりが残ったりする…

そうした中で成長をする、みたいな事が言いたいんだと思うんですよ。

皆さんも多かれ少なかれあるでしょ?

友達のゲームボーイぶっ壊したとか

セーブデータ消したとか

漫画カリパクしちゃったとか

案外、エーミールも大人になってヤママユガのこと話したら、

「アレ、キモいから実家置いてきたわw」

位のノリかもしれないんですよ。

私だって親に三国無双の200時間分のセーブデータ消された高校生時代

荒れ狂いましたが、大人になって気にしませんよ。

ただ、読まされる中学生はその渦中に居るんだから、

それを察しろっていうのは酷じゃないですかね…?

 

この3つを抑えれば、

流石にA評価くれるでしょ…中学生の感想文なら…!

と思うのですが、

先生って教育のプロであって、文学のプロではないわけですよ。

ヘッセって物にもよりますけど、結構難しい物も書いていて、

大学生でも理解できないでしょ…ってものも多いんです。

教授ならヒントくらいはくれて助けてくれます。

自分で考えろっていわれますけど。

義務教育の先生にこの手の問題を問い詰めると、

めっちゃメンドクサイなって顔する教師っていますよね…

つーか私の受け持ちの国語の教師はそんな感じでした。

だから、そのお話の回答は解っても、

理解してそういう生徒に教えられる先生っていうのも、

少ないんじゃないですかね?

この話をすんなり理解出来る中学生って

それこそ、エーミールみたいな鼻持ちならない

中学生なんじゃないかと思います。